トライアングルストラテジークリア感想(改)
ゲーム自体はとっくにクリアしてたんですけど感想を書いたり消したりで大幅に時間がかかってしまった…
気づいたら前の感想を大幅に書き換えてしまったし。なにやってんだ。
そして大陸の覇者コラボおめでとうございます。
全体的な雑感
SRPG系再熱するぐらいハマりました。楽しかった～！！
ファンタジー世界かつとにかく過酷で(差別や格差や闇討ちやらでいろんな人が死ぬ)、毎回セレノア様を通して苦渋の選択を迫られるのが辛くもあり面白かったです。周回するたびに自分の選んだ選択肢に悩まされるゲームだった…
メインキャラ3人のビターエンドも色々考えさせられた…辛い。辛いんだけどそうなるよなあ…と納得させられるところもあったし。そして真エンドのハッピー感は自分も含めて救われたので良かった。何より結婚式できたから…(重要)
開発者インタビューで真エンド以外のエンドも間違いではないって言及もあったので、周回プレイ必須だけど各ビターエンドが無かったことにされないのは良かった。
BGMも良かった。メインテーマほんとに大河感ある。オケコンあったら絶対に行きたいんですが…あるといいなあ。
御三家の誇りと譲れぬ想いを槍に込めが個人的にお気に入り。
というか、分岐が多いので文章差分もかなり多いんじゃないか…
どの選択肢を選んでも話の本筋から離れず自然に繋がってたのはすごいなと。既読文章に色付けて欲しかった(ノベルゲームじゃないんだから)
1周目選択肢
【3話】freedom嫁の言う事聞いてあげたかった。
【7話】moral
ロラン渡すわけないだろー！
【8話】freedom
シルヴィオあんまり信用できなさそうだし…
【9話】freedom
悩んだ。けど不正はやっぱり駄目だよねって思ったので摘発ルートへ。
【11話】moral
塩湖の惨状を見ちゃったからなあ。差し出せるわけないが？
【13話】freedom
正直ここまででウォルホート板挟みの現状がイヤー！と感じてたしエルフリックの威力も未知数だしいっそ貯水庫爆破アリでは？？とヤケになりそうだった。
benefit値低くて選べなかったけど…
それはそうと奇襲はロマンなので船襲うルートに。
【15話】moral
ここも悩んだんだけど、ロランとフレデリカが「自分たちで調査するから大丈夫！(意訳)」って言ってたのが頼もしかったのでお言葉に甘えさせていただいた。
【17話】benefit
今思うと少し後悔。周回要素があることを知ってしまったので、まず自分は選ばないであろうロランルートを選んだら結果スッキリしないエンドに…。
そもそもロランの意見ほぼ選んでなかったので突然ハイサンドの傘下に入るって言い出して王子どうした！？とこちらが驚いてしまった…
最終章になっても王子本当にこれで良かったんか…！？って言いながらエスフロスト制圧してましたね…
多分1周目でbenefitルートそこそこ選んでたらこんな思いしなかったのかもしれないし、周回要素を知らなかったらフレデリカの案選んでたかも。
なのでフレデリカの決別本当に辛すぎた。
エピローグで尼僧になってしまうし…セレノア様フレデリカの髪の色って褒めてたのに……と唐突に思い出して泣いた。
それくらい色々とショックが重なった1周目でした。
戦闘
normalでも味方がバンバン死ぬんですが！キャラロストやフレンドリーファイア要素がなくて個人的には良かった…
キャラそれぞれに違う特色があるのはTD系っぽくて親近感。このマップは誰を出そうかなーって決める時間も楽しかった。
2周目からは金に物を言わせる戦法だったけど…(主にピコレッタのために魔法石買いまくってた人)
【各エンドの感想】
ロランルート
最初は一番しっくりこない…と思ったけど、ロランが支持する選択肢を選んでたらあの結果になるのも仕方ないか…と後々感じるようになった。「塩湖のローゼル族見てるのにそうするんかい」という気持ちもあるけど、民を預かる王族として考えるとロランもまた苦渋の決断を迫られてたのは不憫だった。
王族だけど自分の力ではどうにもできない事があるってちゃんと自己分析できてるロラン。悲しい。
トロッコ問題を突きつけられて、王族としてはグリンブルグ民(大勢)を救うよなあ…
15話benefitでロランを刺そうとした妹ちゃんとその兄が、エピローグで幸せそうに暮らしてる姿は良かったと思いつつも凄い切なかった。
フレデリカとの決別、個人的にはかなり好きなシーンだったりする。
決闘をして初めてセレノアとフレデリカがお互いの気持ちをさらけ出す(しかも相思相愛)ところは悲しくもありドラマチックだった。唯一セレノアが膝をついてしまう相手というのもまた…。セレノアが涙声になるところはほんと?に辛かったです…
フレデリカ、自分のアイデンティティでもある髪を失っても種族の使命を全うするので、心身共に強くならざるを得なかった感じがして胸が痛くなる。その噂を聴いたのがジーラで、セレノアじゃないところも含めて…
ベネディクトルート
正史ルート感。このままだと覇王セレノアと僧侶ロランが対峙する未来しか見えないのはやるせない。ロランの背景にイドーが控えてるのも怖い…
終章サブタイの操り人形はあまりに皮肉すぎる。
そしてベネディクトが一番生き生きして満足しているルートだった。愛が執着に変わり野望の為に生きる人になってしまったな。
フレデリカがいる場で、罪を犯したローゼル族を裁くのなかなかキツい。このルートのローゼル族はフレデリカの事を良く思わない派が多くなりそうでちょっと怖いんですよね。コーデリアの傀儡姫呼ばわりみたいに…。
皆の前で「セレノアは実は王族で～」ってバラされても、嫉妬や憎しみではなく素直に羨ましいと口に出せるロラン王子は間違いなく良い奴だし真っ直ぐすぎて眩しい。
だからこそ、お互い私情を捨てたセレノアとの本気の一騎打ちが悲しくもあり熱くもあり。
エピローグではセレノアが玉座から下々の者を見下ろして、僧侶ロランはその下々の者と一緒に空を見上げる…っていう対比は凄く良いシーンでした。
フレデリカルート
ちょっと予感はあったけど、セレノア犠牲エンドでｳﾜ----!!!!!って心の中で叫んだ。どれだけセレノアを探しても肩身のペンダントしか見つからないし、その時のフレデリカの震えた声が精神的にしんどかったです。
フレデリカはこのルートも悲しいくらいに精神が強くなってしまった…最後の一枚絵、前を向いて少し微笑んでるフレデリカの姿があったのが救いかもしれない。
許嫁という建前があったとはいえ、戦乱の最中でもフレデリカはセレノアの意志を理解して受け継いでいた事を再確認できたルートでした。
そしてイドーおじちゃんはやっぱり得体の知れないやつだった。
このルートのベネディクトも熱かったな～
決闘って言ってたけど武器だけでなくセレノアと議論を交わしてたところはベネディクトらしいなと思った。あの熱弁っぷりは良いシーン。
ただグスタドルフの傘下に入ったベネディクトは燃え尽き症候群になってそうでかなり心配ではある…
余談だけど、
塩湖でのバトルで「血筋は関係ない！俺はセレノアの右腕だ！」って言っちゃうロランが印象的だった。
セントラリア目指すぞーってなってからそこそこ笑顔が増えてたので血筋のしがらみに苦労してたんだなお前…と思う。
ロランも無意識に自由を求めてたのかもしれない。
【メインキャラの話】
セレノア
誰からもモテモテな超人格者なんだけど、影ではプレイヤーと同じく自分の進む道について悩んでいる姿もあったので感情移入しやすい主人公だった。それこそフレデリカと決別するシーンとか、父親のシモンが亡くなった時の悲痛な様子で、人間らしさ(って言うのも変かもしれないけど)を感じて更に好きになってしまったという…
あとセレノア様の良いところは天秤で選ばなかった意見も汲み取ってたところだなあと思います。
11話moralの戦闘開始台詞がお気に入り。「死力を尽くして戦うのみ！」って言い放つの格好良すぎ。
個人的には賢章先生のキャラで結構好きかもしれない。
ベネディクト
蓋を開けたらハリーをそれほど嫌ってないスネイプだった。デストラの事どれだけ好きだったんだ…第一印象やゲーム序盤では冷静沈着な参謀のイメージがあったんだけど、内なる野望が段々滲み出てきてニヤニヤしてしまった。
よくよく考えるとベネディクトの挿話も昔の熱血エピソード話だったからそりゃそうだわ感。さすが伝令のため馬で雨の中を駆け抜けた男…
そう考えると13話の貯水庫爆破を提案したのもまあ分からなくはないし、17話でベネディクトの選択肢がfreedomだったのは結構熱い。
ロラン
某開発者インタビューで「新入社員の数年後、現実に打ちひしがれる姿」って例に出してたのは笑った。確かにその通りなんだけども！ロランが決めた選択肢を辿るとハイサンドの傘下に入る真意が明らかになっていくのはゲームとしても面白かったし段々彼に愛着を持つようになってしまった…ロランも自分の意思と血筋の齟齬で悩む場面が多くてこっちにも感情移入してしまう。
だからこそ真エンドで、グスタドルフにこれまでのエスフロストの行い全て水に流そうって話したロランの姿は本当感慨深いものがありましたね…
最初中の人にしては珍しいキャラだな…と思っていたんですけど2周目以降で納得しました。僧侶ロラン好きです。
フレデリカ
炎魔法も強くなるし精神面もかなり強くなったのでゲーム内で一番成長を感じたキャラでした。こうしたタフさは母親譲りなのかもしれない。物語後半から「ローゼル族を救う」使命を掲げて、それを決して曲げなかったフレデリカは間違いなく少年漫画の主人公だなあと神視点から見て思う。
そんなフレデリカがセレノアやジーラといる時に本心を吐露してしまったり、料理したりする日常があるだけで反動でほっとしてしまう…
ほぼ親目線なんだけど幸せになって欲しいし、それが叶わなくても強く生きてくれと願うばかりです。
セレノアとの王道CPは最高すぎて拍手送りたくなるほどなんですが、それはそれとして決別エンドも切なさ100点満点でかなりしんどいので好きです
主役中心でまとめてしまったけど、他のキャラもそれぞれ良いキャラしてたり挿話で色々考えさせられたりしました。
アンナが出てくる挿話はどれも好きかもしれない。
あとマクスウェル師匠の挿話でロランの家族関係語られてたのは中々くるものがあった。師匠は全部お見通しだったのかー…と思うと。
色々書きましたが、登場人物と一緒になって悩んだり葛藤するのが超楽しかった！SRPGはこうでないと。
白熱できるゲームに出会えて良かったです。楽しかった～～